カンボディア王国在留邦人の皆様へ──────────────────────────
防犯の手引き
―――――――――――――――――――― 平成12年10月 在カンボディア日本国大使館
−はじめに−
本手引きは、当国に在住する皆様が安全に生活するための基本的な防犯対策をまとめたものです。
当国へ新たに赴任される方々は内容をよく読んで実践して下さい。また、既に長く滞在されている方にとっては、目新しいアドバイスは少ないかも知れませんが、防犯意識が鈍化しないよう、時々内容を読みかえすことをお勧めします。
本手引きは、今後とも更に充実したものにして参りたいと考えておりますので、皆様の見聞に基づくご意見や、お気付きの点がございましたら大使館までご連絡下さい。
〜〜目次〜〜
T 基本的心構え
1.海外生活における安全対策の基本的心構え
(1)自分と家族の安全は自分自身で守る
(2)予防が最上
(3)準備は悲観的に
(4)安全のための3原則
(5)住宅面の安全確保
(6)現地社会に溶け込む
2.当国における心構え
(1)カンボディア人(社会)との相互理解
(2)安全に関する情報収集
(3)緊急時の連絡先の把握
U 具体的防犯対策
1.屋外での犯罪に対する防犯対策
(1)強盗
(2)誘拐
(3)ひったくり
(4)スリ
2.家屋の防犯対策
(1)住居選択の際のポイント
(2)住宅の防犯設備
(3)生活面の安全対策
V 事件発生時の対応
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T 基本的心構え
1.海外生活における安全対策の基本的心構え
(1)自分と家族の安全は自分自身で守る
当国は日本とは比較にならないほど治安が悪く、頼るべき治安機関もその能力や信頼性に問題があります。そのような状況下では、基本的に「自分と家族の安全は自分自身で守る」との強い心構えが必要です。
(2)予防が最上
予防こそが最上の危機管理です。予防のために必要な努力と経費は惜しんではいけません。家族全員がけがもなく、無事帰国できれば、その安全のための経費は最も価値ある投資です。
(3)準備は悲観的に
昔から言われているように「備えあれば憂いなし」です。あらゆる災難がわが身に降りかかる可能性を想定して、物心両面から準備を整え、万全の対策を講じておきましょう。
(4)安全のための3原則
安全のための3原則とは、「目立たない」、「行動を予知されない」、「用心を怠らない」ことです。これは当然のことのようにも思えますが、この3原則を確実に守って生活することが最も重要であり、同時に最も困難なことかも知れません。
a)目立たない
外国人は常に地元の人々に注目されています。何気ない言動がひときわ目立ったり、大きな反感を買ってしまう場合もあるので、日本での常識や生活様式をそのまま持ち込まないように注意しましょう。例えば派手な服装・装飾品を身に着けたり、現地では珍しい車に乗ったり、公共の場(レストラン、バー、ホテルなど)で、周囲をはばからず当国の政治、宗教、文化、習慣、生活環境などに批判を加えることは、目立ったり反感を買うばかりでなく、そうした噂が犯罪者等の耳に入って、標的に選ばれてしまう危険性をも生みかねません。
b)行動を予知されない
行動のパターン化(通勤、買物、レジャー、外食等の際に移動ルートや時間が定型化すること)は犯罪者等の襲撃計画を容易にします。移動の際のルートや時間を含め、なるべく不規則に行動して予知されにくくすることをお勧めします。ただし、ルートを変えるためにわざわざ危険な脇道を通ったり、必要以上に遠回りしてしまっては本末転倒です。車のスピードを落とさずに済むよう、できるだけ舗装された大通りを選びましょう。
c)用心を怠らない
赴任当初は安全に気を配っていても、何か月、何年も現地で生活し「慣れ」が生じてくると、当初注意していた点を忘れがちになり、思わぬ被害に遭うことがあります。
その上、現地の治安状況が予期せず大きく変化することもありますので、家族全員、会社全体で定期的に日頃の安全対策を見直す機会を持つことが大切です。
(5)住宅面の安全確保
住宅は生活の基盤であり、その安全性を確保することは安全対策の中の最重要事項です。住宅の安全性に不安があれば、仕事に打ち込むこともできず、日常生活にも悪影響を与える結果となりかねません。したがって、住宅の選定と安全面の強化には他の在留邦人の意見も取り入れて、十分過ぎる位の時間と費用ををかけることをお勧めします。
(6)現地社会に溶け込む
普段から地元の隣人や在留邦人と付き合い、良好な人間関係を築き上げるように努め、様々な個人や組織との間でネットワーク作りを心掛けましょう。そうすることで「くちコミ」の情報源を確保できるうえに、いざというときに助力を期待できます。
地元コミュニティーの「くちコミ」情報は、貴重な要素を含んでいることが少なくありません。したがって、コミュニティーとの円滑なコミュニケーションを図るためにも、少なくとも赴任した国の歴史、文化、宗教、習慣、政治、言語などに関して最低限の知識(特に非常の際必要な単語や短い文章)を得ておくことが重要です。
2.当国における心構え
当国で生活する人々の安全確保は、カンボディア王国政府が第一義的に責任を負っております。
当国で邦人が事件・事故に巻き込まれた場合、大使館は邦人保護の観点から最大限の援助措置を惜しみませんが、捜査や取り調べを含めた事件・事故の処理は当国の主権の下に、当国政府の責任で行われることになります。一方で、当国は各種法令が未整備であり、治安当局の捜査能力や信頼性も十分ではありません。
したがって、常日頃から各人が安全対策に関する問題意識を持つとともに、当国在留に伴う相応の自助努力が求められることになり、そのために次の諸点を心がける必要があります。
(1)カンボディア人(社会)との相互理解
まず、当国の政治、歴史、宗教、風俗、文化、習慣、国民性ないし国民感情を正しく理解し、無用の誤解を招く行為は慎みましょう。例えば、地元の人と政治に関してみだりに議論するのは避けた方が無難です。王族に対する尊敬の念が厚いため、王族に関する言動にも配慮が必要です。また、彼らがメンツを重視し、人前で批判されたり、侮辱されたりすることを非常に嫌い、根にもつ場合があることも忘れてはなりません。
一方、当国において日本ないし日本人を正しく理解してもらうことも極めて重要です。「旅(外国で)の恥はかき捨て」といったひんしゅくを買うような行動は日本人全体の誤解を招くこととなります。在留邦人の皆様1人1人が良識ある日本人としての自覚の下に、現地カンボディア人との良好な関係を構築することが大切です。
(2)安全に関する情報収集
安全に関する情報収集は、海外生活では欠かすことができません。日頃から新聞・雑誌・テレビ・ラジオから流れるニュースに留意することをお勧めします。
また、当国の特徴として、報道機関よりもいわゆる「くちコミ」情報の方が早く伝わる場合もあるので、そうした「くちコミ」情報にも注意を払いましょう。ただし、「くちコミ」情報にはデマも多いので、情報を多角的に分析して真贋を見極めることも重要です。
(3)緊急時の連絡先の把握
大使館、治安当局、会社関係、信頼できる大家・近隣者(日本人およびカンボディア人)、病院等の連絡先をリストアップして、緊急時に備えましょう。
以下はプノンペン市内における緊急連絡先です(117、118、119などは、実際に機能していない場合が多いようです)。
◎警 察 117
◎消防署 118
◎救急車 119
◎プノンペン市警外国人警察(英語可) 012−815097
住所:St.53とSt.154の交差点
◎プノンペン市警ツーリスト・ポリス 012−942484 住所:同上
◎カルメット病院(当地最大病院) 023−426948、023−723173
◎大使館 事務所:電話 023−27161〜4(代)
領事担当者:電話 016−835404(携帯)
U 具体的防犯対策
1.屋外での犯罪に対する防犯対策
当国では、屋外で遭遇が危惧される主要な犯罪として強盗、誘拐、ひったくり、スリ等が挙げられます。
(1)強盗
強盗事件では、バイクが最も狙われています。手口としては、走行中のバイクを尾行して、人通りの少ない交差点等で停止したところを襲ったり、自宅等へ到着して門の中へ入る直前を襲うケースが多いようです。
強盗被害が最も多発する時間帯は日没から深夜ですが、白昼の住宅街で襲われる場合もあり、犯罪者が時間と場所を選ばなくなる傾向にあります。
邦人被害では、路上を歩いている時、またはバイクタクシー(通称モトドップ)を利用中に、複数の拳銃強盗に襲われるケースが最も多発しております。後者の場合、バイクタクシーの運転手が手引きしていることも多いようです。したがって、移動の際は徒歩やバイク、バイクタクシーの利用を極力控え、四輪車を使用して下さい。
ただし、もちろん四輪車ならば絶対安心と言うわけではなく、走行中の四輪車にバイクで並走しながら銃を向けるケースも見られます。
四輪車を利用する際の防犯対策としては、以下が挙げられます。
a)乗車・降車は、極力安全なゲートの内側(自宅・勤務先の敷地内)で行う。
b)乗車中はすべてのドアロックをかけ、窓ガラスも閉めておく。
c)できるだけ有料駐車場(監視料を徴収する者のいるところ)を利用する。
d)駐車時には、人通りの少ない裏路地を避ける。もし不審者が寄って来たら、その者をやり過ごすか、再発進する。
e)駐車中の自分の車の周囲を不審者がうろうろしていたら、近寄らずに様子を見る。不審者が立ち去らないようであれば、引き返して警備員等に応援を求める。
f)車へ向かう時は、素早く乗車できるように手の中にキーを準備しておく。その際、キーが他人の目に触れないよう注意する。
g)乗車時は、タイヤの前後にクギが仕掛けられていないか等、異常の有無を素早くチェックする。
h)不審者が車の進路上に立ちふさがった場合、相手との距離や人数を判断したうえで、かなり距離がある場合は手前でバック、Uターンする。間近に迫っている場合はクラクションを鳴らしながら、極力停止せずに車を進めて横をすり抜ける。絶対に好奇心や親切心で車を止めたり、車外へ出ない。
但し、軍や警察が検問目的で停止命令を出している場合に逃走を図ると必ず銃撃されるので、相手が軍・警察の制服を着て銃を装備している場合は、彼らの指示に慎重に従う。
その場合も、違法検問や偽軍人・警官の可能性があるので、できる限りドアロックを解かず、窓ガラスも身分証明書を差し出すことのできる隙間だけを開けて対応する。
(2)誘拐
当国では誘拐事件が急増傾向にあります。幸いにも邦人の被害は発生しておりませんが、いつ邦人が誘拐犯の標的リストに載っても不思議ではありません。
誘拐対策は前述した「安全のための3原則」や強盗対策と重複する部分が少なくありませんが、追加事項として以下が挙げられます。
a)常に監視者や尾行者の有無について警戒を怠らず、運転手にもその旨を徹底指導する。
b)使用人には直前まで行動予定を知らせない。さらに、雇い主に関する情報を外部へ一切漏らさないよう厳しく指導する。
c)無言電話等の不審な電話がかかってきたら警戒を強化する。
d)脅迫電話がかかってきた時のために、応答要領と、相手の特徴を記録するためのチェックリストを用意する。
(3)ひったくり
ひったくりはバイク、自転車、徒歩等で移動中のターゲットの後方から2人乗りのバイクで接近し、追い越しざまに前カゴや肩に掛けているバッグ等を奪って逃走する手口が多いようです。悪くするとバッグ等の肩紐が首などにひっかかったままバイクに何十mも引きずられ、大怪我をしたり死に至る危険もあるので注意が必要です。
ひったくり対策としては、以下が挙げられます。
a)手荷物はできるだけ持たないようにし、可能な限り両手をフリーにしておく。
b)歩行中はバッグ等をたすき掛けにせず、車道の反対側の肩にかけて手で押さえる。
c)たとえ人通りの多い場所でも気を抜かず、尾行者や監視者の有無を確認する。もし、尾行・監視に気づいたら、子供であっても侮らず、警察官の常駐しているような場所(大通りの交差点付近や大使館・国際機関等の前)に身を寄せてやり過ごす。
d)旅券、金品等の貴重品は懐中へ保管する。現金等は1か所にまとめず、分散して持つ。
(4)スリ
セントラル・マーケットやロシアン・マーケット等の人込みでの邦人のスリ被害が発生しています。ポケットの財布をすり取る一般的な手口のほかに、バッグ等の底を鋭利な刃物で切り裂き、中身をすり取るという手荒な手口も多いようです。ベルトに付けたポシェットを奪うために、ベルトを刃物で切断しようとした例もあります。
スリ対策としては、以下が挙げられます
a)なるべく人混みでは長時間にわたって買物しない。
b)常に尾行者や監視者の有無を確認する。
c)バッグ等の手荷物を持っている時は、常に手荷物を自分の視野の中に入れておく。
2.家屋の防犯対策
押込み強盗、空巣、不法侵入等を予防するためには、当然ながら家屋自体の防犯体制の強化が最も重要です。
問題は、当国には十分な防犯対策を施した住宅が少ないことです。そこで、住宅選びの際に重要な防犯対策を以下に挙げましたので、入居時および再契約の前に、大家に対してこれらの条件を提示して、不足部分をできるだけ改善させることをお勧めします。
(1)住居選択の際のポイント
a)事前の入念なチェック
住宅を選ぶときは安全確保を最優先し、必ず自分で多くの物件を実地検分すること。前任者や関係者から十分なブリーフィングを受け、安易に妥協しないことが大切です。
b)地域の安全確保
住宅周辺の環境、治安情勢、付近住民の性質等に問題がないかどうかを、聞き込みや自分の目で確かめること。毎日通う場所(勤務先、商店、飲食店など)から遠くなく、安全なルートを確保できる場所を選びましょう。
c)住宅の種類
一般的に、ビレッジ形式(住宅群を塀で囲繞し、関係者以外を立ち入らせない形式)の住宅地やコンドミニアムは安全性が高いと言われております。残念ながら、当国にはこうした住宅がまだ少なく、防犯設備も万全とは言えませんが、独立家屋より高い安全性を確保できる場合が多いと思われます。
d)住宅の立地条件
独立家屋を選ぶ場合、安全対策の面から言えば、外周のうち3方が他の住宅に囲まれていることが望ましいと言えます。外周が空き地、公園、学校の校庭、工場などに面している場合、賊の侵入防止がより困難になります。
e)大家の安全意識
大家が安全対策に積極的であるか否かが大変重要です。住宅の安全面よりも美観を重視するような大家は敬遠した方が無難です。
(2)住宅の防犯設備
a)外塀
頑丈で高くするに越したことはありません。賊は他人に発見されることを恐れるので、外塀に防犯灯があればなお良いでしょう。また、塀の上に忍び返しや有刺鉄線などの障害物があれば、物理的・心理的に侵入阻止の効果があります。
b)門扉
外周のうち特に門扉近くには、賊が潜んでいないか否かを確認するため、必ず照明設備を設け、警備員や門番を雇いましょう。帰宅時に素早く邸内へ入れるよう、パッシング等のサインを門番と決めておくことも重要です。
ただし、門番や警備員を配置するときには信頼できる人物を確保し、勤務要領や突発事態の対処要領などもしっかり指導しておきます。訓練された番犬を飼うのも効果的です。
c)駐車場(車庫)
強盗、誘拐などで一番狙われやすいのは出勤や帰宅時に車を乗り降りする瞬間です。駐車場は住居の敷地内にあることはもちろん、シャッター等も備えていれば理想的です。
d)庭
建物内周や庭内に照明装置を設け、賊が身を潜めやすい暗がりを作らないようにしましょう。植込や樹木、背の高い雑草などは賊の隠れ蓑になるので、日頃から良く手入れし、室内から庭全体を見渡せるようにしておくことも大切です。また、2階や屋根などへの賊の侵入の助けになるような足場をできる限り排除し、梯子なども放置しないよう心掛けましょう。
e)入口扉(玄関等)
玄関の扉は枠も含めて頑丈なものとし、扉を開けないでも来訪者が確認できるようにドア・スコープ等を設置します。扉の周辺に窓がある場合、そこから手や道具を使いドアを開けられる危険があります。さらに、蝶番(ちょうつがい)が家の外側に露出していると、ピンを抜かれて扉を外されてしまう恐れがあるので注意しましょう。
当国の住宅では、建物の出入口にしばしばシリンダー錠が使用されておりますが、この錠は構造的に脆く、外錠には不適当なので、掘込み箱錠(ボックス・ロック)等の頑丈なものに交換させましょう。さらに閂(かんぬき)、フランス落し錠、ドアチェーンなども追加すれば効果的です。
f)窓
賊にとって格好の侵入経路は窓です。窓、窓枠とも頑丈でなければ、鉄格子で補強していても枠ごと破壊されてしまいます。また、賊は、屋根(屋上)、2階の窓、テラス、階段付近の窓、はめ込み型クーラーの穴等から侵入するケースもあるので、全ての窓や穴に鉄格子を取り付けます。
g)寝室
万一住宅内に侵入された場合、寝室が最後の砦となります。玄関と同様の頑丈な鍵を取り付け、外部と連絡できる電話や無線を常備しましょう。
また、火災等の発生に備え、寝室の鉄格子には内部から開閉できる部分(脱出口)を作っておくと良いでしょう。
(3)生活面の安全対策
a)訪問者に対する注意
不意の訪問者があったら、まず身元を確認することが重要です。物売りはもちろん、電話、電気、水道等の工事人もアポイントなしに住居の敷地内に入れてはいけません。訪問者が予定されたものであっても、周囲に不審者がいないかどうかをドア・スコープ等で確認して下さい。
b)使用人に対する注意
使用人は家族と1日のうち長い時間を一緒に過ごし、家族に関する多くの情報に接する立場にあります。したがって、信頼できる使用人を雇用できるか否かが外国で安全に生活を送るための重要な鍵となります。使用人を雇用する場合は信頼できる人から紹介を受けるのが一番です。使用人には、家族同様しっかりした安全対策の心得を指導しましょう。
使用人には決して必要以上に心を許したり、隙を見せてはいけません。貴重品や現金を不用意に放置しておくことは、つい出来心で盗みを働かせる結果にもなりかねません。また、プライドを傷つけたり、恨みを買うような言動は慎みましょう。
さらに、使用人が犯罪の手引きをする場合があるので、常日頃から言動、態度、交友関係などに注意を怠らないようにします。使用人を解雇する場合は、現地の習慣に基づいて相応の手当を支給することも重要です。
c)戸締まりの励行
どんなに良い錠前を付けても、鍵を締め忘れては何の意味もありません。特に就寝前の戸締まりは使用人任せにせず、自らも確認するよう習慣付けることが大切です。もちろん、自分が眠る寝室の鍵もしっかりとかけましょう。
V 事件発生時の対応
前述のような防犯対策に心掛けていても、絶対に被害に遭わないとは断言できません。不幸にして事件の当事者となってしまった場合は、うろたえず被害を最小限に食い止めることを考えましょう。強盗事件等に巻き込まれた場合は、周囲の状況を冷静に判断して、いたずらに相手を興奮させることのないよう対応し、冷静沈着、臨機応変に対処して、危険が過ぎ去ってから被害の詳細を迅速に現地治安機関や大使館等へ通報して下さい。なお、万一身内が誘拐事件に遭ってしまった場合は、まず大使館へご通報願います。
犯罪者が犯行に及ぶ際の精神状態は尋常でなく、しかも、当国の犯罪者は銃器を所持している可能性が大変高いところから、犯人への抵抗や追跡は二次的被害につながることもあります。「自分や家族の命に替えてまで守らなければならないものはない」ということを念頭において、無抵抗に徹して下さい。
以上