See Cambodia by Train

カンボジア人すらあまり乗らないというカンボジアの鉄道。なにしろ時速20キロくらい?とにかくのろい。一般的な長距離移動手段がピックアップトラックの乗合タクシーのこの国では、どちらかといえば、荷物の輸送用に使われているのがこの鉄道。その歴史はフランス植民地時代にさかのぼる・・・。

ポイペト〜プノンペン間
1927年〜42年、フランス統治時代に建設された、全長385kmの路線。現在ポイペト〜シソフォン間は内戦で線路が破壊されてしまった為に運行されていない。ポイペト〜バッタンバン路線(1日1往復片道所要3〜4時間)、バッタンバン〜プノンペン路線(客車付き列車は1日1往復、片道所要9〜14時間)の2つに分かれている。

プノンペン〜コンポンソム間
シアヌーク時代の1960年〜69年にかけて、中国、ドイツの資金援助を受けて建設された。全長264km。上下線隔日1本づつで、片道所要9〜14時間。

列車の編成は、その日の貨物車の数で決まる。一般的には、タイからの輸入品を積むバッタンバン発と、コンポンソム港に揚げられた輸入品を積むコンポンソム発が、長い編成になるようだ。この写真は、プノンペン発コンポンソム行きの列車が途中のカンポット駅に到着したとき。客車は最後尾に連結されているので、駅舎(左手のとんがった屋根)までは、ちょっと距離がある。到着と同時に、飲み物、焼き鳥、ビニール袋入りご飯などを持った売り子さんたちが近寄ってきて、にぎやかに商売をはじめる。

列車内で販売する売り子さんたちはもちろんの事、車外でもみんな必死に商売にいそしんでいる。この駅に今日着く列車は、これで最後。今売らないと売れ残っちゃう・・・。ちょっと見にくいけれど、売り子の少女が手渡そうとしているのは、ビニール袋に入った飲み物。ご飯でも汁物でもなんでもビニール袋に入れちゃうのは、東南アジアのお約束!?長い長い列車の旅。座っているだけなのに、やたらとお腹が空くんだよね。お気に入りのおかずをそろえて、指を上手に使ってビニール袋入りご飯を食べるカンボジア人たちの、なんとも悠長な姿。私が真似すると、なんだか格闘しているみたいになっちゃうんだけれど・・・。
たった1両しか連結されていない客車は、バッタンバン〜シソフォン間を走る列車の特徴(他の路線でも2両)。もちろん、それだけじゃ人が乗り切らないので、貨物車にハンモックを吊ったり、屋根に乗ったり、どこでも乗っちゃうのがカンボジア流。そういえば、屋根にも貨車にも検札のおじちゃんはもちろん、物売りのがきんちょもまわってきたなぁ・・・。
カンボジアでは駅も社交場なのか?と感じるくらい、乗る人だけじゃなくって、いろんな人が集まってきている。ここ、シソフォンの駅では、線路のすぐ近く(というよりも、線路上!)になんと市場があって、列車が通るときには片付けるのだけれども、なんだかこっちがどきどきしてしまう。列車に乗るほうとしては、甘いものとか飲み物や果物をギリギリまで買えるので、なかなか便利ではある。日よけのパラソル!?がすっかり傾いている午後の写真。列車の出発間近なので、すっかり店じまいしている。

 

CAUTION!!!

1994年、西洋人バックパッカーがカンポット〜コンポンソム間(かつての激戦区)の車内で、クメール・ルージュ兵士によって拉致、監禁され、殺害された事件があって以来、カンボジアの法律は外国人の列車利用を禁止しています。今回、私が列車に乗れたのは、「世界の車窓から」の撮影のためのリサーチとロケとして、きちんと許可をもらったからです。通常は列車に乗車することはできませんので、あしからず。

 

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