今月のスペシャルでは、カンボジアの人々のふつーの生活の様子など、観光旅行だけではなかなか味わえないカンボジアの奥深〜いおいしさを、滞在??年の日本人スタッフたちの視点から迫ってみたいと思っています。これから忙しくなる観光シーズンのこの時期に、この企画をスタートさせて、ちゃんともつのでしょうか???

トンレサップ湖〜水上生活の様子〜絵巻物語

クラオム山

ポト時代が終わったときに、漁師をやっていた人々の誰もが「クラオム山をめざせ」を合い言葉にしていた。トンレサップに面しているこの山は、1979年からベトナム軍の拠点として機能していた。よって、この山の麓に住んでいれば、ポト派におそわれる可能性は低かったのである。

 

 

山を目指してやってきたのは、クメール人だけでなく、チャム人やベトナム人も次々に集まってきた。だから麓にある水上村のチョンクニア村では、かれこれ20年もの間、三つの異なる民族が共存してきた。

 

クラオム山から水上集落を見る

10月のトンレサップは、1年のうちで最も水面の面積が広がっている。

湖に浮かぶ水上村は、トンレサップの水位の変化とともに、湖の中心へ向かったり外側へ動いたりしているが、この時期は最も外側へ移動し終えた時期にあたる。これ以降、5月までの間は、湖の中心に向かって村全体が少しずつ移動していく。乾季の終わりになると、写真の位置から数キロほど湖の中心へ向かった地点に村が移動している。

写真の上部に水平線が見える。トンレサップの湖まで小舟でこぎだすと、反対側の岸が見えず、ただただ見渡すかぎりの水平線が視界に広がるのである。

 

水とともに暮らす

 

水上村であるチョンクニア村には、クメール人とチャム人・ベトナム人が共存している。助け合っているわけではないが、憎しみ合っているわけでもなく、そういう意味で反ベトナム感情が騒がれるカンボジアにしては、珍しい地域のひとつであるような気がする。

 

 

村には七つの集落がある。共存といっても、ベトナム人の集落だけはいつも分離していて、クメール人とチャム人は同じ集落にいたりする。と書いてみたものの、あまりにも頻繁に引っ越しをするため、誰がどこで暮らしているのか、すべて把握している人はいない。

だから水上村に知人がいると、少々やっかいである。ほんの一ヶ月くらい前に会った人の家が、とんでもない位置に移動していたりして、家捜しは毎回、難航することになる。でも、のんびりといろんな人に家の場所を聞きながら小舟を漕ぎすすめるのも、けっこう楽しかったりする。

 


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